プロジェクトの背景
当組合では学校給食における地産地消の推進及び米粉の消費拡大を目的に、学校給食会や山口県パン工業協同組合と連携した学校給食パンの取組みを以前より行っており、平成24年には学校給食パン県産原料100%(県産小麦(せときらら)90%+県産米粉10%)を達成しております。県産原料100%の学校給食パンは北海道に次いで2番目の快挙ですが、その事実はほとんどの方に認知されていない状況です。
そこで、山口県産米を使った米粉食品の認知度向上及び消費拡大を図るべく、当組合では令和3年度に県産原料100%の「やまぐちのコッペパン」の普及プロジェクトを実施しました。
プロジェクトの概要
「やまぐちのコッペパン」として普及していくにはどのようにすれば良いのか、まずは味等に対する評価、レシピ提案、周知方法について探ることを目的に、モニター調査を行いました。その際、山口市南部地域の農業・漁業・加工業者などが地域間や業種間の垣根を超えて協議を行う団体「山口市南部地域特産品開発会議」メンバーの商品も届け、その商品とどのようにコラボレーションできるかについての検討も依頼しました。
具体的には、①一般消費者モニターによる調査と②学生モニターによる調査を実施し、それぞれに意見を聴取しました。
一般消費者モニターによる調査
コッペパンに関心のある県内の女性4名を対象に、焼き立てのコッペパンを試食してもらい味、香り、食感、価格についての意見交換を行いました。また事前に各モニターに対してコッペパンを送り、様々なアレンジを加えて試食していただいたことから、そのアレンジ方法やレシピ等について説明いただきました。


学生モニターによる調査
山口県立大学の学生8名を対象に、焼き立てのコッペパンを試食してもらい味、香り、食感、価格についての意見交換を行いました。また学生モニターに対しても事前にコッペパンを送り、様々なアレンジを加えて試食していただいたことから、そのアレンジ方法やレシピ等について説明いただきました。


行動計画の策定
調査結果を受け、以下のような「やまぐちのコッペパン」普及のための行動計画を策定しました。
①「やまぐちのコッペパン」の定義制定
「やまぐちのコッペパン」の配合について、山口県産小麦粉9割、山口県産米粉1割と定義し、この配合で製造されたパンを「やまぐちのコッペパン」として販売する。
②「やまぐちのコッペパン」の販売店を増加させる取り組み
現状では道の駅きららあじす内ベーカリーでのみの販売に留まっているが、普及には販売店拡大が必要であるため、既存取引先や山口県パン工業協同組合等を通じて普及を図る。
③ホームページを制作して周知を図る
やまぐちのコッペパンと命名した経緯やストーリー、レシピ案、販売店舗等を掲載し、消費者への普及拡大を図る。
④やまぐちのコッペパン応援団を増やす取り組み
今回の調査にモニターとして参加頂いた一般・学生消費者を含め、やまぐちのコッペパンを応援して頂ける方を増やすために、SNSハッシュタグキャンペーンやレシピコンテスト、セミナー開催などを通じてこのプロジェクトに賛同頂ける方を増やし、普及拡大を図っていく。